傍にいさせて傍にいて

張遼、何故月はあんなに光が弱いのだろうな」

「……」

「まるで、初めて会った時の貂蝉のようだ」

「はあ」

「あまりにも返事をしないから寝ているのかと思ったぞ」

「殿、今日は一体何故」

「俺にも、どうしようもなく不安になる日もあるのだ」

隣の寝台で呂布殿がぼやくように呟いた。
細く目を開く。何もない、ただ暗闇が広がる室内。

それが私の部屋に無理矢理乱入して寝台を奪った理由ですか?

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